続・どんぐりも背くらべ

童話作家・九十九耕一のブログ

黒田清輝生誕150年展&若冲展

 東京国立博物館・平成館で開催中の特別展「黒田清輝生誕150年」を観てきました。

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 開館時間よりだいぶ前に上野到着。というのも、この日は東京都美術館で開催中の「若冲展」もハシゴするつもりでした。若冲展はものすごい人気、と聞いていたので、早めに行って、もしそんなに並んでいないようなら先に若冲展を見よう、という作戦でした。
 行ってびっくり! 開館40分前で、すでに長蛇の列! 東京都美術館を取り囲むような勢いで人が並んでいる!
 こりゃダメだと諦め、先に黒田清輝展を観ることに。

 黒田清輝展、とても充実した内容でした。いっぺんにたくさん観られるのは、嬉しいね! しかも、若冲展に人を吸い取られたのか、空いてました。名画を、自分のペースで観て回れるって、いいなぁ~。
 黒田清輝は20歳のときにフランスに渡り、ラファエル・コランという画家の下で洋画を学んだそうです。コラン先生の絵も展示されていましたが、透明感があって、やわらかなそよ風を感じるような絵で、「こんな絵観たら、そりゃ憧れちゃうよね!」と思いました~。
 コラン先生のところで、生涯の友・久米桂一郎と出会ってからの絵が、パッと明るくなった印象を受ける。師の影響か、友を得た喜びからかはわからないけれど。

 アルザス旅行中のスケッチの中に、「あ、これ、好きだなー」と思う1枚がありました。
 絵を見終えて、物販コーナーに行くと、その絵葉書があったので、購入。

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 絵葉書になってるってことは、私と同じように感じる人が多いってことなんでしょうねー。コラン先生の絵の絵葉書がなかったのが残念。

 撮影コーナーもあったので、『湖畔』に挑戦。ポーズをチェックしたつもりでしたが、団扇の向きが違う! 痛恨です。
 本物と見比べてみてください。

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 美術館を出たあとは、一度は行ってみたいと思っていた喫茶店・カヤバでランチ。コーヒーは、ちょっと酸味が強いかな?

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 雰囲気あるお店でひと息つくことができ、満足満足。

 さあ、この後は若冲展。

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 朝の行列はいくらか治まったものの、まだ80分待ちとのこと。
 この日は「百犬図」の公開最終日。前日にはNHKで特番があったものだから、わっと人が押し寄せたということもあるのでしょう。
 並び始めてから30分、私の前にいた青年が、係員に何やら質問し、列を離れてしまいました。この列は、すでにチケットを持っている人の列だったのですが、彼の持っていたのは割引券。チケット購入の列に並び直しとなったようです。かわいそうに!

 結局、入場までの待ち時間は60分ちょっと。しかし、中もすごい混みよう! 人と人の隙間から覗き見る感じです。細密画なのに。
 それでも、あっちに行ったり、こっちに戻ったりして、なんとか観ることができました。いや~、たいへんでした(^_^;)
 図録も売り切れで、注文して後日発送ということになってました。送料無料なので、考えようによっては、荷物にならなくて楽かも。でも、喫茶店で図録を眺めながら展示を思い返すのも楽しみのひとつではあるかな。
 どちらにしても、図録を買わなかった私でした。

 


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武州白子諏訪神社

 母が大腿骨骨折のため、埼玉病院に入院しました。お見舞いに行った際、近くに神社があるのを発見!「母をよろしくお願いいたします」とのご挨拶をしに、お参りしました。

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 小さな神社で、土地の神様をお祀りしているのかな? あと、「諏訪神社」なので建御名方神(たけみなかたのかみ)をお祀りしているようです。

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 まず気を惹かれたのが、狛犬。ぜんぜん威嚇してませんよー、このお顔は!

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 境内の石碑を読んで、すごく納得いきました。

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 昔、疫病が流行った際、この神社にお祈りしたところ、治まったとのこと。病院が近くにあるのは、偶然ではないかも?
 また、子ども好きの神様で、蛇に化身して、しばしば子どもと遊んだそうです。ほら、狛犬の表情、納得いきますね? 子どもを怖がらせる顔じゃダメなんです。
 神社の紋に茄子が描かれているそうで、農業の神様としても信仰されているそうです。神社を探してみたのですが、残念ながら紋は見つけられませんでしたが、おもしろいですね。

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 境内にはお稲荷さんも祀られていました。

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 うーん、子ども好きの神様なんて、童話を書く者としては、親しみを感じるなぁ。


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「Volez, Voguez, Voyagez – Louis Vuitton」(空へ、海へ、彼方へ──旅するルイ・ヴィトン)展

 ルイ・ヴィトンの展示です。

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 ブランド品に興味がないので、付き合いで行った展示ですが、おもしろい! ブランド品を見る展示ではなく、ヴィトンの歴史、精神を見る展示でした。
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 自社商品だけでなく、道具や、研究のために集めたバッグやトランクも展示されています。

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 数々のトランクが展示されています。トランクと言うより、もはやタンスですね。
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 ルイ・ヴィトンが会社を興した当時、旅と言えば船だったんですねー。なんか、ベッドまでトランクに収まってます!

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 こちらなんか、ほとんどメイク部屋ですね。

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 時は流れ、車でピクニックを楽しむ時代に。トランクを積んだキャンピングカー。

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 食器を収めたトランク。

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 そして空の旅へ。

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 忘れてならないのが、列車の旅ですね~。車内風の展示。車窓には、流れる景色が映し出されています。展示がいちいちかっこいい!

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 衣装もかわいいです。

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 豪華列車に乗っている気分も味わえます。

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 旅先だって仕事がしたい。今も昔も、そんなビジネスマンはいたわけで。
 書斎だって、トランクに入れちゃいます!

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こちらは、ルイ・ヴィトンがコレクションしたトランク。きれいですね~。

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 この箱、よく見ると、ビーズです!

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 これは靴を収めるためのトランクかな?

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 香水瓶も展示されてました。

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 ありとあらゆるものが、コンパクトにトランクに収められています。
 じつは私、限られたスペースに物を詰めるのが大好きです! なので、たまらんです!

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 最後は和のコーナー。
 お茶の、野点用トランクがありました。
 つづらのようなトランクを見るときには、置かれている畳にも注目! 縁がヴィトン!

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 出口では実演も行われていました。たくさんの人が見られるように、3方向からの手元の映像が、画面に映し出されています。

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 なんか、ちゃちゃっと作るのかと思ってしばらく見ていたのですが、細かな部品が多く、なんだかしっかり作っているようでした。

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 これだけの展示内容で、2方面の送迎バスもあって、無料なんですよ~! お土産にポスターも! なんて太っ腹!
 興味を持った方、ぜひ行くべきです! ただ「あたし、ヴィトン欲しくなっちゃった」となる可能性も高いので、気を確かに持って、財布の中身を確認してください。

jp.louisvuitton.com

 


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シンデレラの世界展

 日比谷図書館で開催中の「シンデレラの世界展」を見てきました。チラシがかわいくて、ぜひ見に行きたいと思っていた展示です。

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『シンデレラ』はグリム童話で有名になりましたが、世界各地に様々なバージョンがあり、起源はわからないそうです。様々なバージョンがあるのは、昔話にはよくあることですね。「自分が知っている話と違う!」と怒る人もいますが、その辺は大らかに受け止めてほしいものです。

 いろんなシンデレラが見られて、楽しい展示です。ひとつのキーワードでのコレクションには、なんだか説得力があります。
 絵本から抜け出してきたようなドレスの展示もあったのですが、撮影禁止なので残念!

 撮影OKのコーナーもあります。
 まずはおなじみの顔ハメパネル。シンデレラと王子様の顔にはめることができます。今回はどちらも私の顔でお楽しみください。

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 絵本のページに入り込む撮影ポイントもあります。脇に魔女の帽子やマント、マスクなどが用意されていて、自由に使うことができます。が……ハロウィンで浮かれている人にしか見えません。

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 撮影ポイントの目玉はこちら! ガラスの靴を履くシーンを再現できます! もちろん、やってきましたよ~!

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 ……わかってはいましたが、無理がありますね。「無理がある」って言うか、無理です! 

 販売コーナーで復刻版を購入。日本語訳もついているのが嬉しい。

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 シンデレラとは関係ありませんが、猫バッジ、買いました。豆本ワークショップのときに、胸につけるんだ~(^^)

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ムーミンマーケット2016

 池袋西武で開催中の「ムーミンマーケット2016」に行ってきました。

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 いや~、あいかわらず、すごい人気ですね~!
 会場のあちこちには、ムーミンのキャラクターたちが。

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 今回の主な目的は買い物ではなく、ムーミンハウスの写真を撮ること。 毎回展示されていますが、今まであまり気に留めなかったことが、最近、どうしても気になっておりまして。
 それは「暖炉がどうなっているのか?」ということ。ドールハウス的な視点なのですが。
 ムーミンハウスは3階建てになってますが、1階に暖炉とカマドがあることは知っていました。建築設計上、居間の暖炉とキッチンのカマドは、一体になってるはず。2階、3階の暖房設備も、まとまった場所にあるはずなのです。となると、煙突は、建物の中央を貫いていのが、もっともシンプルな造りなのですが、そこのところがどうなっているのでしょう?
 注意して見てみたところ、やはり煙突は中央を貫いていました。各階各部屋の暖炉も、すべて建物中央に寄せられています。
屋根から飛び出ている部分は端に寄っているので、煙突は屋根裏でちょっと角度がついていると思われます。
 あ、ムーミン、階段から落ちてる(^.^)

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 回転扉がぐるぐる回っちゃって、出られない感じのムーミンたちも展示されていました。中に入っての撮影OKです!

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「今回は買い物が目的ではない」と言いつつも、行けばいったで、やっぱり買います。先着1000名様プレゼントの缶バッジもゲット(^^;) この日はスナフキンでした。
 カップも買ったのですが、この柄、ラスト1個だった! また補充されるのかな?


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『リリーのすべて』

 もう2週間前の話になりますが、『リリーのすべて』を観てきました。

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 宣伝文句に、こうあります。
「夫が女性として生きたいと願った時、妻はすべてを受け入れた」
 テレビで予告映像を見たときから、どうしても観たいと思っていた映画です。
 実話をベースとした映画です。世界で初めて性転換手術を受けて女性となった人と、その人の妻(だった)女性の物語。今から80年以上前のお話です。
 80年前は「性同一性障害」という言葉は存在しませんでした。自分の体と心が一致していないことに苦しむ人は、精神分裂症や性的倒錯者と見なされていた時代です。

 画家・アイナーと、同じく画家のゲルダは愛し合う夫婦。しかし、ある日から、アイナーが心の奥深くに封じ込めていた本質が、目覚めてしまいます。
「自分は、アイナーという男ではない。リリーという女性だ」
 アイナーもゲルダも、困惑し、混乱し、傷つく。そして出した結論は、「アイナーという男性はこの世から消え、リリーという女性に生まれ変わる」でした。
 愛する人の本質を受け入れることは、愛する人がこの世からいなくなること。それを承知でアイナーを、リリーを支えるゲルダ。私には、ゲルダのアトリエが血まみれに見えました。リリーの心だって傷だらけなのですが、私はゲルダのほうに心を寄せてしまいました。

 史実とは違うところも多くあるようで、批判する人もいるようです。とくにトランスジェンダーの方たちからは「当時の手術は命と引き換えのような危険なものだったけれど(リリーは命を落します)、今はそうした危険はすごく低い。そうしたことを、きちんと伝えなくてはならない」という意見が出ているそうで、それはそれでもっともなことと思います。けれど、それにしても、この映画はすごかった。観てよかった。
 じつは最初、新宿で観るつもりだったのですが、劇場が次の回も、その次の回も満員! 私もちょうど忙しい時期で、この日を逃すと、上映期間が終わってしまう可能性がありました。なので、あきらめるわけにはいかず、日比谷に移動して、なんとか観ることができました。そうまでしても、絶対に観たい映画でした。観てよかったです。

 職場の映画好きの人に、『リリーのすべて』の感想を話していたところ、脇で聞いていたおばさんが「あなたも女になりたいと思った?」と、ちゃちゃを入れてきました。映画の感想の部分は聞き流し、性転換の部分だけに、くだらない反応をしてきたわけです。
 職場では、円満円滑に、おだやかに過ごしたいと思っている私ですが、思わず侮蔑の色を浮かべてしまいました。
 けれどその侮蔑は、私自身にも向けられています。小中学生のころを振り返ってみれば、平気で「オカマ」だとか「ホモ」だとかの言葉を、冗談や悪口の意味合いで使っていました。自分の中の差別に気づき、できるだけそうした部分を排除しようとは思っていますが、染みこんだ汚れは、そうやすやすとは抜けるものではないでしょう。自分の中に差別や偏見の意識があることを自覚し、恥じなければ、問題はなくならない。
『リリーのすべて』の時代から、80年以上が経ち、医学は目覚ましい進歩をしました。そして今も進歩しつつあります。
 それに比べ、人々の意識改革の歩みは、なんと遅いことでしょう。
 私が侮蔑の視線を向けたおばさんは、私自身なのです。

lili-movie.jp




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世田谷アートフリマvol.25 終了

 アップが遅くなりました。
「世田谷アートフリマvol.25」盛況のうちに終了いたしました。遊びに来てくださったたくさんの方々、ありがとうございます!
 豆本ワークショップ、初日はたいへんな忙しさでしたが、2日目は、やや落ち着いたようす。初日の参加者が31名、2日目は21名のお客様に、豆本作りを楽しんでいただけました。

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 今回、アートフリマスタッフの方から、参加者の記名表を渡されました。参加人数確認が目的だと思ったので、ご記名をお願いするときに「本名でなくてもいいですよ。芸名でもいいですよ」と言ってみました。これが、意外と喜ぶ人が多い!
 小学生の女の子が「アリス」と書いて「私、アリスだって!」と嬉しそうにしていました。かわいいですね~。
 有名人も来ましたよ。ほら。

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 陸上競技の大スターです(笑)。
 ウサイン・ボルト選手を皮切りに、プリンス、マイケル・ジャクソンレディ・ガガ、シュワルツネッガーも来ました。あと、鳥山明先生!
 こんなことで喜んでもらえるなら、芸名名簿、ありですね。

 友人が遊びに来てくれましたが、ちょうど満席だったので、散らかっている私の席で作ってもらいました。ごめんね~。

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 世田谷アートフリマ、次回は9月かな?
 みなさん、どうぞ遊びにいらしてください。




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