つくし
つくしが生えているのは気づいていたけれど、時間がなくてなかなか摘むことができずにいた。つくしを食べるのは、我が家の春のお楽しみ。毎年、ささやかに楽しみにしている。
先日の日曜、やっと摘みにいく時間ができた。けれど、やっぱりちょっと遅かったのかなぁ。いつもならひょいひょい摘んで、20分もすればスーパーの買い物袋いっぱいになるのに、今回は、まずつくしを見つけるのに目を凝らさなくてはならない。
視線はなるべく低くしたほうが見つけやすいので、地面に膝をつき、目をつくしの高さに合わせてみる。けれど、枯れたオナモミの実が落ちていて、ちょっと痛い。子どものころ、よくこれで遊んだなぁ。
つくし探しがてら、野の花も楽しむ。小さな花がぽつぽつと咲いていて、春を実感する。
孵化したあとのカマキリの卵もみつけた。あたりにカマキリの姿はなかったけれど。
色あせたセミの抜け殻もあった。つくし以外にも、変なものも見つかるのです。
30分ほどがんばって、摘めたのは両手をお皿にしたら盛れる程度。このくらいだと、湯がいたらほんの少しになっちゃうんだよね。
テレビを見ながら袴を取り、水に浸してアクを抜く。この袴取りが面倒ですね。指先もけっこう黒くなってしまい、水でささっと洗ったくらいでは落ちない。石鹸とタワシでゴシゴシとやる。
つくしのゴマ和え。やっと食べられた春の味。ほろ苦さに「ああ、今年も食べられて、よかったなぁ」と思う。