モンク・コレクション
ケーブルテレビで放映されていて、ずっと楽しみに観ていたアメリカのテレビドラマ『名探偵モンク』が、先日、ついに最終回を迎えた。8シーズンに渡る人気番組。基本的にはコメディなのだけれど、深い切なさが含まれていて、大好きなドラマなのだ。
主人公・モンクは、元刑事。最愛の妻・トゥルーディが車爆弾で殺害されてから、もともと抱えていたOCD(強迫性障害)が悪化し、何年もの間、家から出られなくなっていた。看護師兼アシスタントのシャローナの献身的とも言える助力により、探偵として現場復帰。38もの恐怖症(実際はもっとありそう)を抱えているモンクは、いろいろ問題を起こすし、周囲の人々にも迷惑・面倒をかけまくる。しかし、その推理力は抜群で、難事件を次々に解決していくというストーリー。
モンクは、その行動がちょっとおかしいため、常に世間の冷たい視線にさらされている。モンク自身も、孤独感を抱いている。けれど、モンクは決してひとりではない。数人の近しい人々は、彼に腹を立てたりしているけれど、モンクのことが大好きなのだ。
唯一、ありのままの自分を受け入れ、愛してくれたトゥルーディを失ったモンクの孤独感と喪失感。それを見守るアシスタントや警部たち。見応えのある謎解き。それらをコメディの空気で包んだ、上質なドラマだと思う。何度泣かされたことか。
せっせと録画し、DVDに焼き、レーベル作りに勤しんだ(相方に「プリンターにインク代がかかる!」と言われながらも)。
ずっと未解決のままだったトゥルーディ殺害事件をついに解決し、幕を閉じた。モンクが大きな呪縛から解放されたことがわかるラストになっている。
終わってしまったのは残念な気もするけれど、「終わってよかったね」という気持ちもある。おめでとう、モンク。