「のろぽち」の作り方
呪いのぽち袋、「のろぽち」の作り方をご紹介します。
「のろぽち」とは、テレビガイド誌の映画紹介ページを使って作る、小さなポチ袋です。渡された人は、つい記事を読んでしまうという、小さな呪いがかけられています。
さて、我が家では「大人のデジタルTVナビ」を購読しています。
映画紹介ページには、その月にテレビで放映される映画の紹介欄が、ずらりと並んでいます。しかも、切ったり折ったりするのに具合のいいガイドラインまで引かれているじゃありませんか! 詳しくは知りませんが、どのテレビガイド誌の映画紹介ページも、似たようなレイアウトなんじゃないでしょうか?
さっそく作っていきましょう。
まず、好きな映画を選びます。どの映画でぽち袋を作るかで、作り手の趣味が窺えますね。今回は、みんな大好き『となりのトトロ』で作りましょう。
タイトルは折り返してフタにするので、必ず残して切り抜きましょう。袋の裏面には、隣の記事を使うので、これも残しておきます。あと、袋の底を作らなければならないので、底ののりしろ部分も残します。表に使いたい欄の下にも記事がある場合は、タイトル部分がちょうどのりしろに使えます。
袋にするのに、余分な部分を切り取ります。折り返すフタ部分や、のりしろの両端は、斜めに切ると作りやすいです。
あとはのりづけすれば、できあがり。簡単でしょ?
「のろぽち」も少し進化しました。作り始めたころは「ぽち袋の表だけ読めればいい」というスタンスでした。裏面は「読まない」という意識で作っていました。
しかし、裏も読めるようにすることで、呪いのレベルが上がることに気づきました。
裏面になる記事は、タイトルを切りおとしてしまっています。なので、もらった側は、写真とあらすじのさわりしか知ることができません。気になったら記事を手掛かりに検索するしかないでしょう。
また、フタを開けた状態で裏面を見ると、別の映画のタイトルが表示されている状態になります。これを勘違いしてDVDを借りてしまうと、非常に残念なことになるでしょう。
記事とタイトルに明らかな違和感があれば、勘違いせずに済みます。しかし、たまたま記事の内容とタイトルの雰囲気が合致してしまうと、呪いのレベルはマックスになります。アップしたこの「のろぽち」は、「テレビ初」までもが重なってしまい、最強の呪いが完成しました。
さあ、あなたも、気軽に友人知人を呪ってみませんか?
父・他界
8月9日午前2時、救急隊から電話がありました。父が心肺停止状態で、これから病院へ搬送するとのこと。信じられない知らせでした。
父は2年半前、脳梗塞のため入院。その後、リハビリ病院、老健を経て、特別養護老人ホームに入所しました。リハビリ病院ではある程度の回復も見せましたが、特養に入所していた母が他界し、がっくりとやる気を失ってしまいました。
母がなくなって2年。父は特養で生活を送っていましたが、やはり少しずつ衰えてはいました。毎週2~3回、面会に行っていたのですが、新型コロナウイルスの影響でそれができなくなりました。電話で話すことはできましたが、やはり会えないことで、衰えが進んでしまっているように感じていました。
7月4日深夜、息が苦しそうだということで、救急車で病院へ。心不全と診断され、そのまま入院。このときは2週間で退院することができました。
8月4日、今度は低血糖で病院へ運ばれましたが、このときはすぐに回復し、その日のうちに特養に戻ることができました。
8月7日、予約をしておいた面会日で、ビニールシート越しではありましたが、15分ほど話すことができました。
声が小さく、こちらの声も届きにくいので、最後は近くに行ってしまいましたが、職員の方々も大目に見てくれました。「また来るね」と言って別れたのですが、最後は手を振ってくれました。
その翌日の深夜2時(なので、正確には日付をまたいで翌々日)、救急隊から電話。病院に搬送されるも、息を吹き返すことはありませんでした。虚血性心不全とのことです。
変死扱いになるそうで、警察で検死してから、自宅へ久しぶりに戻ってきました。父の表情は、ほっとしているようでもあり、微笑んでいるようでもありました。母に会えたんだろうなと思います。
13日、お通夜。14日、告別式。新型コロナウイルスに加え、猛暑ということもあり、遠方に住む親戚は参列できず、じつに悔しい思いをしたと思います。
それでも思っていた以上の方々が、父を見送ってくださいました。また、葬儀には出席できなかったけれどお悔やみの言葉をたくさんいただきました。本当に、ありがとうございます。
父は今、天国で母とデートしていると思います。
みなみこしがやアート大学 豆本&ミニ紙バッグワークショップ
7月11日、12日は、南越谷サンシティホールで豆本とミニ紙バッグのワークショップを開きました。
この講座、本当は3月14日開催の予定で、お知らせをして間もなく定員いっぱいとなっていたのですが、新型コロナウイルスによる自粛要請があり、中止となりました。しかし「中止ではなく延期に!」という要望が多かったそうで、今回の開催に漕ぎつけることができました。
とは言え、新型コロナウイルスが終息したわけではなく、むしろ感染者が増えているという状況の中での開催。サンシティホール職員とワークショップ企画スタッフが何度も打ち合わせをし、どうしたら安全を確保できるかを考えに考えてくれました。ソーシャルディスタンス、換気、消毒。様々なことを考慮した結果、会場はこうなりました。
宴会場! 確かに広い!
初日は親子講座なので、親子は1テーブルに座ってもらい、各テーブルを充分に離しました。午前・午後と2講座あるので、道具はその都度消毒しました。
豆本ワークショップでは細かい作業をするので、本来ならすぐそばで教えてあげたいところ。でも今回それは、なるべく避けなければなりません。なので、手順を書いたプリントを配りました。そして私の手許をスクリーンで大映しに。
講師席にも、アクリル板の衝立を設置しました。
どうしても近づかなければならないときにはフェイスシールド、会場中に声が届くようにピンマイクと、初体験のことがいっぱい!
うーむ。マスクをしてることもあり、レーザー銃でも持ちたくなるようなビジュアルになってしまった。
この格好で豆本とミニ紙バッグを、展示コーナーに並べました。
今回のワークショップを企画してくれたチームとは、以前にもお仕事をさせていただいたことがあるのですが、とにかく「受講者をたのしませるぞ!」という意気込みがある方々なので、打ち合わせの段階から楽しかったです。スタッフの方々もクリエイターなので、ばんばんアイディアを出してくる。それに触発され、こちらもいろいろ思いつくので、相乗効果、化学反応がどんどん起こるのです。
当日、即興でこんなこともしてくれました。
「早く来た人たちのために、スクリーンになにか映しておいたほうがいいよね」という意見が出ると、これにも素早く対応!
最初の講座ではシンプルな感じの絵でした。これでも充分なのですが、描いたスタッフ的には不充分だったようで、休憩を削ってカラフルに仕上げてくれました。この情熱!
この絵は、ワークショップ終了後、サインを入れてもらい、いただきました。
親子講座では、簡単な折り豆本を作りました。作る豆本は3種あり、いつもはどの豆本を作るか、見本を見て選んでもらうのですが、今回それは避けなければなりません。なので、簡単なプリントを作り、それを見て選んでもらいました。
豆本作りの後は、ミニ紙バッグ作り。折り紙に切り取り線、折り線をプリントしたものを組み立ててもらいます。
ここでもスタッフの方々に助けてもらいました。会場が広く受講者も多いので、私ひとりでは全体を回り切れないのですが、スタッフが動き回り、フォローしてくれました。おかげで受講者には楽しんでもらえたようで、なによりです。
各講座1時間の予定でしたが、どちらも20分くらいオーバーしてしまいました。そういうことも予想して予定を組んでくれたので、助かりました。
12日は大人のみの講座。こちらたっぷり3時間。前半はドールハウスサイズの豆本作り、後半はミニ紙バッグ作りです。
さて、こちらの講座、前日に重大な穴が見つかりました。
折り豆本、ミニ紙バッグに関しては、手順を説明したプリントがあります。しかし、ドールハウスサイズに関しては、これまで、多くても5~6人の講座で、私も一緒に作りながら進めていくタイプのワークショップだったため、手順のプリントがありません。手許はスクリーンに映るものの、受講者が多いと遅れる人も出てくるので、スクリーンだけに頼ることはできないのです。また、スタッフもプリントがあったほうが、断然フォローしやすい。
というわけで、初日帰宅後、すぐにプリント作りをしなければならなくなりました。
加えて大人のみのミニ紙バッグ作りは、折り紙にプリントしたものを作った後、予め会場に用意されているチラシやフリーペーパーからミニ紙バッグにする「素材選び」をし、オリジナルのものを作ることになっています。しかし「手順がわかったとはいえ、型紙がないと作れない人もでてくるのではないか?」という意見が出ました。「トレーシングペーパーに型紙をプリントしたら、トリミングもしやすくていいのでは?」というアイディアも出されました。
これこれ! これが化学反応ですよ! 直前であっても、受講者をより楽しませることをいつも考えている。作業が増えて大変だけど、燃えるものがあります。
というわけで、型紙と手順のプリントを作りました。
2日間のテーブル配置は、初日とはまた違います。ひとり1テーブル。距離も充分に取ります。
黙々と集中して作ったためか、1時間半くらいかかる見込みだったドールハウスサイズの豆本作りが、なんと50分ほどで終了。休憩を挟み、ミニ紙バッグ作り。
この時点では「果たして時間を埋められるだろうか?」という不安がありました。
ところが、ミニ紙バッグ作りが、思っていた以上に盛り上がりました。折り紙にプリントしたバッグを組み立てた後、トレーシングペーパーの型紙を手に、みんな真剣に素材を選んでいました。見て回ると、クオリティが高い! みなさん、どの絵を、どうトリミングするかを楽しんでいました。型紙に頼らず、大きさを変える人もいて、嬉しかったなぁ。
最後にはテーブルに作った作品を並べて鑑賞会。他の人がどんなバッグを作ったのかを見るのは、みなさん楽しそうでした。
最後の最後で、驚きのプレゼントをいただきました。もともとSNSでの知り合いが参加してくれたのですが、その方がお菓子を作って持ってきてくださったのです。その名も「銘菓 コルクン餅」!
パッケージまで和菓子屋さんみたいに作ってくださいました。講座終了後にスタッフといただきましたが、芥子飲みの実をまとった外郎生地にすっきりとした甘さのこし餡
が包まれていて、とてもおいしかったです。
講座が終わって「打ち上げだ~っ!」というわけにもいかないので、帰宅後にささやかな打ち上げ。升本のお弁当と、酔鯨特別純米酒。
うーん、最高!
崎陽軒のミニ紙バッグ
崎陽軒のシウマイの包装紙で、ミニ紙バッグを作ってみた。
包装紙全体は、こんな感じだ。
どこを採用し、どこを諦めるか。ミニ紙バッグを作る際、最大の問題はそれである。
「崎」のマークや「横濱驛 崎陽軒製」「横濱名物」「シウマイ」の文字、竜の絵。どれも使いたいが、どれかは捨てなければならない。
悩んだ末、「横濱名物」と竜の絵は諦めた。完成品がこちら。
持ち手にも赤白の縞を入れてみた。
大きさ的には、ひょうちゃんをプレゼントするのにちょうどいいのでは?
今回、じっくりと崎陽軒の包装紙を見たのだけれど、龍の絵がどうなっているのか理解するのに、しばらく時間がかかった。みなさんは、すぐにわかります?
パッと見、竜であることはすぐにわかる。でも、頭って、どうなってるんだろう?
崎陽軒のシウマイは何度も買っているけれど、龍が気になったのは、今回が初めて。ツノを頼りに、頭の位置関係を辿っていく。ツノの付け根にある黒丸は目だろう。その左上が鼻先か。ずいぶんと細い顔だ。……いやいや、目の右下辺りに、カーブを描く線がある。これは……口だ!曲線を辿れば、下顎が見えてくる。歯があり、舌を出している。
そこまではわかった。次に気になるのは「前脚」だ。頭の下に、前脚らしきものがあるが、これはどこにどう付いているのか? この混乱は「横濱驛 崎陽軒製」の文字が、体の一部を隠しているからかもしれない。「横濱驛 崎陽軒製」の左側に見える脚は、右前脚である。龍が体をうねらせているので遠近感がわかりづらいが、頭の下に伸びているのは、左前脚だろう。付け根は体の向こう側に隠れているのだ。
ふー。これでスッキリ。
と思いきや、頭の上に描かれている後ろ脚! これはいったい、どうなっているのか? 「横濱名物シウマイ」に隠れてしまい、わからない。そもそもこの龍、脚は4本だよね?
そんなことを考えているうちに、いつの間にかシウマイを食べ終えているのであった。
来月、南越谷のサンシティホールで豆本のワークショップを開きますが、ミニ紙バッグも作ります。当日、いろんなミニ紙バッグを展示予定。
ご興味のある方は、こちらのサイトをご覧ください。
コルクン豆本製作中!
コルクンたちの豆本を製作中!
乞うご期待!
ミニ紙バッグを作ってみよう!
新型コロナウイルスの影響で、様々なイベントが中止となり、お出かけもできるだけ控えるという日々。家で退屈している子どもたちも多いのではないでしょうか?
つくも堂まめ本舗も、ワークショップがふたつ流れてしまい、残念な思いでおります。
どれほどの気晴らしになるかわかりませんが、ワークショップで作る予定だった「ミニ紙バッグ」の型紙と解説書を、しばらくの間、公開いたします。
折り紙1枚で、小さな紙バッグがふたつ、作れます。
ワークショップと違い、細かな点や、コツをお伝え出来ないのが残念ですが、よかったら、作ってみてください。
まず、下の型紙を、折り紙の裏面にプリントしてください。なんとなく、上下の境目、わかりますかね? ここを切って、2枚の型紙を作りましょう。
あとは、こちらの解説書に従ってください。
ワークショップでは、15cm四方の折り紙を使用しますので、解説書ではそれに従った説明をしています。ご参考になさってください。
小さな贈り物も、小さな紙バッグに入れて渡すと、笑みが生まれますよ!