続・どんぐりも背くらべ

童話作家・九十九耕一のブログ

父・他界

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 8月9日午前2時、救急隊から電話がありました。父が心肺停止状態で、これから病院へ搬送するとのこと。信じられない知らせでした。
 父は2年半前、脳梗塞のため入院。その後、リハビリ病院、老健を経て、特別養護老人ホームに入所しました。リハビリ病院ではある程度の回復も見せましたが、特養に入所していた母が他界し、がっくりとやる気を失ってしまいました。
 母がなくなって2年。父は特養で生活を送っていましたが、やはり少しずつ衰えてはいました。毎週2~3回、面会に行っていたのですが、新型コロナウイルスの影響でそれができなくなりました。電話で話すことはできましたが、やはり会えないことで、衰えが進んでしまっているように感じていました。
 7月4日深夜、息が苦しそうだということで、救急車で病院へ。心不全と診断され、そのまま入院。このときは2週間で退院することができました。
 8月4日、今度は低血糖で病院へ運ばれましたが、このときはすぐに回復し、その日のうちに特養に戻ることができました。
 8月7日、予約をしておいた面会日で、ビニールシート越しではありましたが、15分ほど話すことができました。
 声が小さく、こちらの声も届きにくいので、最後は近くに行ってしまいましたが、職員の方々も大目に見てくれました。「また来るね」と言って別れたのですが、最後は手を振ってくれました。
 その翌日の深夜2時(なので、正確には日付をまたいで翌々日)、救急隊から電話。病院に搬送されるも、息を吹き返すことはありませんでした。虚血性心不全とのことです。
 変死扱いになるそうで、警察で検死してから、自宅へ久しぶりに戻ってきました。父の表情は、ほっとしているようでもあり、微笑んでいるようでもありました。母に会えたんだろうなと思います。

 13日、お通夜。14日、告別式。新型コロナウイルスに加え、猛暑ということもあり、遠方に住む親戚は参列できず、じつに悔しい思いをしたと思います。
 それでも思っていた以上の方々が、父を見送ってくださいました。また、葬儀には出席できなかったけれどお悔やみの言葉をたくさんいただきました。本当に、ありがとうございます。
 父は今、天国で母とデートしていると思います。

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