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続・どんぐりも背くらべ

童話作家・九十九耕一のブログ

わずかの差で消えた命

 実家を目指して歩いていたら、目の前にムクドリが落ちてきた。どうやら追われているようで、落ちたところに、数羽のムクドリが追撃してきた。必死に逃げようとするものの、もううまく飛べないらしい。
 手を伸ばせば届くところまできたので、屈んで保護しようとしたのだけれど、さらなる追撃を避けるため、車道に飛び出してしまった。そこへ車が……。
 車はムクドリの真上を通過。仰向けにひっくり返った姿があった。潰されはしなかったのでホッとし、駆け寄り、掬い上げる。
 脳震盪を起こしているのかと思ったけれど……首をやられてしまったらしい。気絶しているだけにしては、不自然に首がグラグラする。
 しばらく撫でてみたけれど、息を吹き返すことはなかった。
 わずか数秒前まで生きていて、そのときに保護できれば助かっただろう命。……残念です。

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 縄張り争いなのか、メスの奪い合いなのか、仲間に殺されてしまうことは、野生の世界では日常茶飯事。「かわいそう」と思うのは、たまたまその場を目撃した人間の価値観。このムクドリは、仲間の追撃から逃げたのではなく、最後は私の手を拒んで車道に飛び出したのかもしれない。
 目の前の死には、いろいろ考えさせられる。


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