節分、好き?
昨年のことだけれど、勤め先の人に「節分、好き?」と聞かれた。
節分が好きか? そんなこと、考えたこともなかった。好き嫌いの範疇で考えるものなのだろうか?
それはさておき、今年の節分は、わりときちんとやったと思う。
まず、玄関にヒイラギの枝とイワシの頭を飾った。……正確に言うと「ヒイラギ」ではなく、我が家にある「クリスマスホーリー」なのだけれど。でもね、クリスマスホーリーは別名「西洋ヒイラギ」なので、これは許される範囲なのではないでしょうか?
恵方巻きをどこで買うか、というのは、重要な問題だ。恵方を向いて、ひと言もしゃべらず、丸のままかぶりついて食べきるのが恵方巻き。関西方面の行事だそうで、私も十年くらい前は知らなかったけれど、最近ではコンビニでも恵方巻きを売り出している。中には暑い季節に「夏の恵方巻き」などという、意味の分からないものを売り出すコンビニもある。私にとっては馴染みの浅い伝統食だけれど、こうした伝統をないがしろにした商品は、いただけないなぁ。それとも私が知らないだけで、どこかの地方には「夏に食べる恵方巻き」が存在するんだろうか?
話が逸れてしまった。
一気に食べてしまうものとは言え、やっぱりおいしいものを食べたい。そこで、ちょっと離れてはいるけれど、新鮮な魚を売っている「角上魚類」で買うことにした。
開店直後に行ったけれど、すでにたくさんのお客さん! ほとんどの人が恵方巻きを買っている。関東でもメジャーになったんだねぇ。
山登りをしていたときに使っていた方位磁石。今では恵方を見るときくらいしか、活躍の場がない。今年の恵方は「庚(かのえ)」、つまり、だいたい西南西。この方角を向いて、黙って食べた。おいしかったので、できればゆっくり食べたかったけれど。
夜は豆撒きを。いり豆なんて、節分にしか食べないけれど、たまに食べると、ちょっとおいしい。
今年の節分は「わりと、ちゃんとやった」という満足感があった。なので「節分、好き?」という質問に「今年は好き」と答えられるかな。
外に撒いた豆は、翌朝、ヒヨドリ軍団が片づけてくれまーす。