続・どんぐりも背くらべ

童話作家・九十九耕一のブログ

「ヒースランド」と私

ヒースランドと私 8 vol.25~vol.28

'12年発行のvol.25には『白い糸、黒い糸』を掲載。 認知症の春子は、毎日、いろいろなことを忘れてしまう。そんな春子は夢の中で「落ちた糸を譲ってほしい」という青年と会う。春子は揺り椅子に座っていて、その回りにはいくつもの糸が落ちている。白い糸と…

ヒースランドと私 7 vol.21~vol.24

’08年発行のvol.21には『ふたりパン』を掲載。 湖のほとりにあるパン屋「ふたりパン」。店主と奥さんのふたりで切り盛りしているお店……のはずですが、忙しく働いているのは店主だけ。不思議なことに、奥さんの姿を見た人は、ひとりもいません。けれど店主は…

ヒースランドと私 6 vol.17~vol.20

vol.17のグラビアには、ちょっと思い出があります。「市原ぞうの国」で撮影をしたのですが、私も連れて行ってもらいました。動物園で遠目にしか見たことのない象にニンジンをあげたり、なでたりできたことに、感激しました。園長の坂本小百合さんに立原えり…

ヒースランドと私 5 vol.13~vol.16

vol.13は'00年秋発行。『片側の老人』というお話を掲載しました。 3キロほど離れたアパートに引っ越した青年。すべての荷物は、手押し台車で20往復・2日半かけて運んだ。その話を、半ばあきれて聞く彼女に、引っ越し中に見た不思議な光景を話す。 引っ越し…

ヒースランドと私 4 vol.9~vol.12

とっても残念なことに、'98年秋発行のvol.9だけ、手許にありません。誰かに貸したのか、引っ越しの際にどこかにまぎれてなくなってしまったのか……。童話仲間の中山麻子さんがちゃんと持っていたので、表紙の写真を送ってもらいました。 もっと残念なことに…

ヒースランドと私 3 vol.5~vol.8と塾生作品集編

'96年秋発行のvol.5。この号から表紙の絵が、門田俊明さんから、安田隆弘さんに代わります。そして、表紙のデザイン、目次と「2色ストーリー」のレイアウトを私がまかされました。専門学校でレイアウトの指定や校正を学んだので、お鉢が回ってきました。学…

「ヒースランド」と私 2 vol.1~vol.4編

「海賊」vol.7が発行される半年ほど前でしょうか。池袋の童話教室に通う生徒に、大きな宿題が出されました。「第11回 アンデルセンのメルヘン大賞」に応募すること。 池袋の教室は、今思えば、レベルの高い教室でした。童話賞受賞経験者も、ふたりくらいい…

「ヒースランド」と私 1 「海賊」編

通信講座「立原えりかの童話塾」。私の童話作家のスタート地点です。 先日、この講座の機関誌「ヒースランド」が終刊を迎えました。最終号はvol.28。最初から関わってきた同人誌なので、やはり淋しいですね。 これから数回に分けて、「ヒースランド」と、そ…