続・どんぐりも背くらべ

童話作家・九十九耕一のブログ

NHKスタジオパーク見学

 渋谷にあるNHK・スタジオパークを見学しに行ってきました。200円払えば、誰でも入ることができます。
 お目当ては大河ドラマ『いだてん』のコーナーで、天狗倶楽部の写真を撮ること。入場していくらも進まないうちに、目的達成!

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 うーん、本物は右足がもっと横向いていたような……。一応、振り付けは覚えていったのです。

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 天狗倶楽部のユニホームや、ビールもありました。その他、ドラマで使われた衣装などの展示もあり。
『いだてん』コーナーを後にし、通路に出ると、『まんぷく』で、萬平さんと福ちゃんがラーメンを食べた屋台のセットがありました。

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 これまでの朝ドラの小道具も展示されてましたよー。
 こちらは『あまちゃん』。

f:id:korukun9951:20190224114506j:plain『あさが来た』のパチパチさんや~。

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ひよっこ』の乙女寮の貼り紙。

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 そしてすずふり亭のメニュー。

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 大河の展示もありましたよ。『天地人』の直江兼続の冑。

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 もちろん、朝ドラと大河だけではありません。こちらは『ダーウィンが来た!』のコーナー。リアルに作られたコモドオオトカゲは首が動いて、ちろちろと舌を出してました。それを小型カメラを操作して、ちょっとした撮影体験ができるようになっています。
 子ども番組のコーナーもあるので、小さい子が大喜びしていました。
 生放送を見学できるコーナーもあり、山田邦子さんが司会をしている番組を、チラッと見ることができました。もちろん、ここでの撮影はNGですよー。

 楽しめる施設ではありますが、残念なのがショップ。欲しいと思うグッズが、ぜんぜんない。
 以前、人形劇『三銃士』の展示を観に行ったことがありますが、そのときも心ときめくグッズがぜんぜんなかったなー。
 ドラマに出てくる小道具で、量産できるものを販売するとかしてほしいな。今だったら、『まんぷく』のまんぷくラーメンとか、『トクサツガガガ』のシシレオーのオモチャとか、『いだてん』の天狗倶楽部のうちわとかさ。

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あまちゃん』のスナック梨明日のコースターとか、『ひよっこ』のすずふり亭のマッチとか。
 販売コーナーを見ると「視聴者のこと、考えてるかなー?」という気がしてしまう。NHKは「ホテルに設置されているテレビの台数分の受信料取る」とか突飛なこと言い出す前に、販売方面をもっとがんばって、受信料を下げるくらいのことを考えてほしいなー。

 


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我が家のマグカップ事情

 先日、トゥーティッキのマグカップを買いました。トゥーティッキは、ムーミンキャラクターの中で一番のお気に入りなのだ。

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 ふと気づけば、我が家にはマグカップがけっこうあるのです。そろそろ収納スペースを作らなければならんということで、タンスを整理し、引き出しをひとつ、マグカップ用としました。結局納まりきらなかったけれど。

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 ムーミンが多いです。
 下の写真は、デパートの展示を観に行った際、なぜか半額で売られていたので買ったもの。ソースユールとロッドユール。思いがけず夫婦茶碗

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 このふたりの間に生まれたのがスニフですね。

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 私の持っているムーミンカップで一番古いのはこれ。

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 まだ二十歳前だったかなー? とあるケーキ屋さんで「ムーミンプリン」なる商品がショーケースに並んでいました。そのプリンの容器です。コーヒー飲むには物足りなく、エスプレッソには大きいという、なかなか微妙な大きさ。やはりプリンがちょうどいいのか?

 ムーミン以外にもキャラマグ、ありますよ~。展示を観に行くと、つい欲しくなっちゃうんだよね。
 オスカルのマグは、「私のマーガレット展」で買ったんだったかな?

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マカロニほうれん荘展」でも買いました。

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ガラスの仮面展」では、マグじゃなく、湯呑を買いました。ちなみに、バンホーテンのマグにも応募してるんだけど、当たらないかなー。

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 今、コーヒーを飲む際に愛用しているのは、新潮文庫の応募券集めてもらった、Yonda?のマグ。

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 キャラものばかりではなく、友人からもらったものも大切にしています。学生時代に、誕生日のプレゼントでもらったカップ。マグじゃないけど。これでワインを飲むの、けっこう好きなんです。

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 先日「ヒグチユウコ展」で買ったマグ。妻が愛用しております。

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 なぜ使う!
 じつは、冒頭でトゥーティッキのマグを紹介しましたが、これを購入する以前から、我が家にはトゥーティッキはいたのです。

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 これを使いたかったのですが、妻から「廃盤だから、使っちゃダメ」と言われていたのです。でも、ヒグチユウコの限定マグを使う妻に「ズルいじゃん」と言ったところ、折衷案として、現在販売中のトゥーティッキマグを購入することになったわけです。
 でも、絵柄はこっちのほうが好き。


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『メリー・ポピンズ リターンズ』

メリー・ポピンズ リターンズ』を観てきました。ネタバレがあるので「観るまで知りたくない!」という方は、読まないでくださいねー。

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 ジュリー・アンドリュース主演の『メリー・ポピンズ』が公開されたのは、1964年だそうです。私が初めて観たのはそれよりもずっと後。中学生のときに「金曜ロードショー」かなんかで観たのだと思います。あまりのおもしろさに、びっくりしました。素晴らしい歌声、目を見張るダンス、アニメと実写の融合、そしてストーリー!
 次のテレビ放送が巡ってきたときにはしっかり録画し、繰り返し観ました。回数は数えていないけれど、これまでに30回は観てるんじゃないかな?
ウォルト・ディズニーの約束』は、この『メリー・ポピンズ』が作られるまでの映画。エマ・トンプソンが原作者のトラヴァースを演じました。ウォルト・ディズニートム・ハンクス。映画化するための、原作者の説得がいかにたいへんだったか、原作者がなにを大切にしていたのか。こちらもいい映画でした。

 さて。その流れがあっての、今回の『メリー・ポピンズ リターンズ』。初めてあらすじを知ったとき、大きな不安がありました。バンクス夫人が、どうやら亡くなっている設定なのです。このときはてっきり、前作の続き、メリー・ポピンズが帰った直後からお話が始まるのかと思っていました。で、「バンクス夫人の死を、お涙頂戴に利用するような、安っぽいストーリーになるのでは?」と危惧したわけです。
 しかし、お話はメリーが帰ってから25年後から始まりました。ジェーンとマイケルは大人になっています。ジェーンは実家を出てひとり暮らし。マイケルが実家を引き継ぎ、3人の子どもたちと暮らしているのですが、前年、奥さんが病気のために他界。治療のために莫大なお金がかかっており、家を借金の担保にしていたため、差し押さえられそうに……。
 そんな状況の中で、子どもたち、特に上ふたりは「早く大人になって、お父さんを助けなきゃ」と思っています。前作のジェーンやマイケルのように乳母が逃げ出すようなわんぱくではなく、聞き分けのいい子どもたち。お手伝いも率先してやる。でもそれは、自分たちの「子ども時代」を差し出す覚悟の現れなのです。お母さんを亡くした傷だって癒えていないのに。
 こんな子どもたちを、メリー・ポピンズが放っておくわけないですよね?
 風に飛ばされる凧を追いかけ、兄姉とはぐれたことにも気づかない末っ子。空高く舞い上がってしまった凧を手に降りてきたのは……。
 メリー・ポピンズの登場に、ちょっと涙ぐんでしまいました。「帰ってきた!」という思いが込み上げてしまって。
 前作ではバートという煙突掃除夫(本業かどうかは不明)の青年が出ていましたが、今回はジャックというガス灯夫が登場。バートのこともよく知っていて、メリーとも面識があるようです。
 さて、バンクス家が暮らす家を差し押さえようとしているのは誰でしょう? なんと、前作でバンクス氏が働いていた銀行だったのです! 銀行は、ドース氏が会長に退き、ウィルキンズ氏が頭取になっていました。ウィルキンズは大恐慌をチャンスとばかりに、次々と人々から家を取り上げていたのでした。期限は5日!
「父が遺した、銀行の株があるはず! それを手放せば、家は守れる!」
 ジェーンは提案するのですが、株券が見つからない。銀行に相談しても、ウィルキンズは親切そうに取り繕いつつも「記録には残ってない」と。
 焦りから、子どもたちの気持ちに気づかなくなるマイケル。なんとかお父さんと家を守ろうとする子どもたち。
 メリー・ポピンズはそんな一家に、笑顔を取り戻させるために戻ってきたのです。
 宣伝で「上から目線の魔法使い」って言われていたけれど、「ひどいキャッチコピーだな」と思います。メリーは乳母だから、子どもたちを教育することも仕事で、ときには厳しい言い方をすることもあります。でも、それが上から目線? メリーの目線はいつだって、包み込む目線ですよ。
 話が逸れました。
 メリーは、どこか恋愛を諦めているジェーンも、ちゃんと見ていました。まあ、こちらはさほど手間はかからなかったみたい。
 もちろん、ラストは大団円。前作でバートと銀行頭取のドース氏を演じたディック・ヴァン・ダイクが、銀行の会長ドース・ジュニアとして登場! 92歳とは、とてもとても思えないダンスを披露。
 バンクス家を救ったのは、前作でマイケルが銀行に持っていった2ペンス。
 ストーリーを書くのは、ここまでにしておきましょう。

 今作も歌と踊りにあふれた映画でした。懸念していた「お母さんが亡くなってお涙頂戴」は、まったくの杞憂でした。よかった、よかった。
 メリー・ポピンズは、前作より少しキツい印象があったかも。
 前作を観ていなくても楽しめるとは思うけれど、観てない人は、観てからのほうがより楽しめるんじゃないかな? バンクス家の屋根裏には懐かしいものがあちこちにあるし、家政婦のエレンや、ご近所の提督、義足のスミスの話なんかも押さえておいたほうがいいでしょう。なにより、凧と2ペンス!
 音楽からも、懐かしさを掻き立てられます。メインの曲には使われていないけれど、バックミュージックとして前作の曲がアレンジされて流れています。昔ながらのファンの心をつかむよなー。

 私的に残念だったことがひとつ。それは「悪役」が出てきたこと。
 前作では、頭取のドース氏は、自分がマイケルの2ペンスを取り上げたことにより起こった取りつけ騒動の責任をバンクス氏ひとりに押しつけ、クビを言い渡します。バンクス氏は屈辱的な目に遭わされるのですが、「言いたいことはあるか?」と尋ねられ「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドゥーシャス!」と言って、自分を縛りつけていたものから解放されました。そしてドース氏はじめ、銀行重役たちに巻きついていた鎖も断ち切ったのです。登場人物も、観客も、みんながハッピーになる映画でした。
 でも今回、ハッピーになれなかった人がひとり出てしまったことが、私にはちょっと残念でした。
 とは言え、しっかり楽しませてもらいました~。


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ヒグチユウコ展 CIRCUS

 1月19日、土曜日。この日は楽しみにしていた「ヒグチユウコ展 CIRCUS」の初日。重い体を布団から引きはがし、冷たい空気の中に飛び込んでいきました。

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 世田谷文学館に着いたのは9時25分。すでに長蛇の列! 最後尾に並び、スタッフに「何人くらい並んでるんですか?」と尋ねたところ「わかりません」とのこと。ん? その手のカウンターはなんのため?
 おそらく彼は、途中で変なとこを押してしまい、途中でカウンターをリセットしてしまったのでしょう。尋ねられ、表示を見てみると38人。

「……わかりません」
 なるほど。

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 その後も列はどんどん長くなっていきます。
「展示を先にご覧になる方は、入口にお越しくださーい!」
 開館すると、スタッフの声が響きました。そう、開館すると列はふたつに分かれるのです。展示を先に見る人と、ショップで先に買いものをしたい人の列。9割8分はショップを先に見たい。限定品もあり、売り切れが怖いですもんね。展示を先に見ると、ショップに入るにはまた最後尾に並ばなければならないのです。

 入口にたどり着いたのが、並び始めて1時間半後。会場内でも並び、さらに待つこと45分。たいへんショックなお知らせが。
 ショップがパンク状態になり、入場制限をかけることになりました! 整理券に書かれたのは15:00……。展示の後に別の予定があったのですが、もう諦めるしかありません。
 しかし、私などまだマシなほうで、10分後に来た人たちは、もう整理券すらもらえず、ショップを目の前にして買い物ができない状態。長時間並んだのに、これは……。後日改めて来る、ということができない人もいます。つらいなぁ。自分がその立場だったら、どれほどガッカリするでしょう。
 開場側も準備を整えたつもりでしょうが、それを遥かに上回る人が来場したんですね。やってみないとわからないことはあります。でも、こうしたことを言えるのは、なんとか買い物できたからで、目の前で扉を閉められたら、やっぱり悔しくてたまらないでしょう。


 気を取り直して、展示会場へ。

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 もやもやを忘れますね!
 細密で、かわいくて、おもしろくて、ちょっとキモかったりもして。ヒグチワールドに引き込まれます! ギュスターヴくんは、とくにお気に入りのキャラ。

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 こけしも展示されていました。これは民芸店に並んでいたら、さぞかし目を引くことでしょう。
 何点の原画が展示されていたのでしょうか? たっぷり観られて、大満足です。
 印象に残ったのは、ちょっと変化球ですが、ガッツ星人の絵です。『ウルトラセブン』の「セブン暗殺計画」に登場する宇宙人で、インコみたいな頭部をしています。観たとたん、「うん! ガッツ星人って、ヒグチユウコっぽい!」と思いました。絵葉書があったら、欲しかった。

f:id:korukun9951:20190120204729j:plain『ヒグチユウコ画集CIRCUS』より


 フィギュアも先行販売。こちらは潤沢に用意されていて、なんの問題もなく、どなたでも購入することができたようです。
 クッキーの箱が、フィギュアのサイズにぴったり! コルクンはちょっと大きく見えますね。

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 私の豆本とこはるちゃんのコラボ。『ほんやのねこ』っぽい?

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 もやもやした部分もありましたが、展示はとっても楽しかったです。機会があれば、もう一度行きたいなー。


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藤田淑子さん

 藤田淑子さんが亡くなったことを、ネットのニュースで知りました。とてもとてもショックでした。
一休さん』で、子どものころから藤田さんの声はよく聞いていました。『キャッツ・アイ』の泪姐さんも藤田さんだと知ったときは、本当にびっくりしました。
 その藤田さんが『トゲなしサボテン』を読んでくださると知ったときは、さらにびっくりしました。今はないのですが、「ストーリーゲート」という、ネットで見る紙芝居みたいなサイトがありまして、そこでの番組のひとつでした。
 録音に立ち会ったときに、このお話をとても気に入ってくださったことを藤田さんから直接伝えられたときは、本当に嬉しかったなぁ。
「この青年は、この後、どうしているのかしら?」という質問に「えーと、印刷工場で働いてます」と適当なことを言ったところ、ツボに入ったらしく大笑い。涙を拭きながら「訊かなきゃよかった!」と笑っていたのを、今も思い出します。

 このときに愛育社から出ていた作品集『トゲなしサボテン』を贈ったところ、これが意外な展開に発展。
 忘れたころに文化放送から連絡が来て、ラジオ番組『青山二丁目劇場』でラジオドラマにしたいとのことでした。しかも2週連続。もちろん、即OK。こちらからお願いしたいくらいです。
 1週目は『ラーメン食べたい』、2週目は『DEATH』というお話を放送。
 『ラーメン食べたい』では、藤田さんは主人公・ぬいぐるみのパンダちゃんを担当してくださいました。私にとっては、もう夢のようなできごとでした。

 藤田さん、ありがとうございました。
 心よりご冥福をお祈りいたします。

 

 


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母を送る

 ずいぶん長いこと、ブログのアップを怠ってしまいました。気づけば、もう2019年がそこまで来ているではありませんか!
 書くべきことはいろいろあったのですが、かなりバタバタした状態がつづいていたため、なかなかPCの前にじっくり座れずにおりました。

 9月8日早朝、母が他界しました。75歳でした。

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 5月の終わりに、父が脳梗塞で入院。6月11日の私の師匠が他界。非常事態が続く中、母の入所先の特別養護老人ホームから電話がありました。7月に入ってすぐのことです。吐瀉物の中に血が固まったようなものが混じっているので、これから病院に連れて行くとのこと。胃がんでした。胃の出口辺りに腫瘍ができているため、胃の食べ物が下りていかない状態になっていました。
 病院に運ばれる前から看取り介護になっており、このときの母の体重は25キロほど。手術を受ける体力はありません。
 2週間の入院の後、老人ホームに戻り、静かにその時を待つこととなりました。
 入院中の父も何度か外出許可をもらい、母と会わせることができました。

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 このときの母は、認知症のため、会話はまるでできない状態でした。ただ、家族がくると、にこっと笑ったりするので、きっとわかってくれていたのだと思います。
 老人ホームから様態急変の知らせを受けたのが、9月7日の夕方。すぐに父の病院にも連絡を入れ、外出許可をもらい、最期にもう一度会わせてあげることができました。病院に戻らなければならないため、看取らせてあげることはできませんでしたが。
 私と妻、弟に囲まれ、母は静かに息を引き取りました。

 永眠し、母は実家に戻ることができました。実家で転び、大腿骨を骨折して入院してから、3年ぶりの帰宅です。最期は水しか飲めなかった母に、ラーメンを作ってあげました。実家はラーメンの製麺工場なんですよ。お母さん、ラーメン食べたかったよね?

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 13日お通夜、14日告別式。まだ暑い季節だというのに、ずいぶん日を置いての葬儀です。これにはわけがあります。
 じつは父が入院する病院から「様態を考えると、間をあけずに外出は厳しいので、お母様と会わせるのは、危篤のときか葬儀のときか、どちらかにしてください」と、かなりつらい選択を迫られていたのです。ですが「間があいたら、なんとかなるか?」という一か八かの作戦でしたが、病院側もこちらの想いを汲んでくれ、告別式に父を連れて行くことができました。やはり、お骨は拾わせてあげたかったので。
 お通夜には、驚くほどたくさんの方が来てくださいました。こちらの予想の3倍以上! お香典返しの品や、お浄めの料理は足りるのか!?
 祖母が亡くなったときは、てんてこ舞いでしたが、今回は葬儀会社の方々が、すばらしく優秀でした。何事もなかったかのように、対応してくださったのです。
 すばらしかったのはこうした対応だけではありません。長くドライアイスに囲まれていた母は、棺に納める際、着せていた薄桃色のブラウスがびっしょり濡れてしまっていたのです。どうしたものかと困惑する私たちに「大丈夫ですよ」と言ってくださり、平たい綿で、まるで着物を着ているかのように見せてくださいました。
 ウニが好きだった母に供えるためのお寿司も、別途用意してくださいました。固形物がずっと食べられなかった母に供えてくださったこと、私たちがどれほどありがたかったことか。
 わからないこと、不安なこと、すべて丁寧に教えてくださいました。マキノ祭典様、本当にありがとうございました。

 49日が過ぎ、納骨。父はまだ入院中でしたが、外出許可をもらい、一緒にお墓へ。母は父の膝に抱かれて、お墓へ向かいました。

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 細々したことはありましたが、無事に納骨。母を送ることができました。
 大切な人を送るというのは、心も体もたいへんなのだということを思い知りました。哀しみの中にあっても、事務手続きはしていかなくてはならず、日常の仕事もしなければなりません。
 今は落ち着いたように思っておりますが、じつは銀行関係が未だ手つかずです。「亡くなる前に、お金をおろしておけば楽なんだよ」という人もいました。それはもちろんそうなんでしょうけど、正直、そんなことまで頭回りませんでした。急ぐ話でもないので、ぼちぼちやっていきます。

 葬儀の際、親戚から「病院のあとに、あなたと出かけるのが楽しいって、いつも言ってたよ」と言われました。認知症がまだ初期のころ、気持ちが変わればと思い、病院に行った後、動物園に行ったり、映画に行ったりしました。そんなに楽しんでくれていたことを、ずいぶん後から知ることになりました。
 しみじみと、よかったなぁと思います。

町田天満宮

 仕事で町田に行ってきました。駅からさほど遠くないところに、町田天満宮があるります。
 今回の仕事は、とある放課後教室で豆本ワークショップについての打ち合わせ。学校関係と言えば言えるので、天満宮への参拝は、なかなかふさわしいのではないでしょうか?
 歩道橋を渡ると鳥居が見えました。うーん、鳥居を見下ろす参道は初めてかも。

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 三対の狛犬の中でも、こちらの狛犬が一番古そうでした。

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 天満宮なので、もちろん、牛もいます。

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 はたと気づいたのですが、ここへ来る前に、築地の吉野家1号店で牛丼を食べていました! ううっ、失礼に当たらないといいのですが……。そっと鼻を撫でる。

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 初めて来たご挨拶をし、今日の打ち合わせが実りあるものになることを祈願しました。

 隣にもお社があるので、ご挨拶。恵比寿様の像があります。

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 こちらの狛犬も味があります。

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 境内には稲荷神社もありました。神狐が涼やかな少年のようです。

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 御朱印をいただき、おみくじを引いてみると、大吉! どうやら牛丼は許していただけたようです。

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 おかげさまで打ち合わせもうまくいきました。子どもたちに楽しく豆本を作ってもらえそうです。

 ちなみに、町田市のマンホールがこちら。

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 最初「ジャンボ焼き鳥(皮・タレ)」かと思ったのですが、そんなわけはありませんね、サルビアでーす。


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